日本舞踊について


日本舞踊について

歌舞伎舞踊ともいいます。古典音楽に合わせ踊ります。数えきれないほどの演目があります。物語があるものや無いもの、その役柄を表現するものや役柄もストーリーもなく雰囲気を舞うもの。恋にまつわる踊りが多く、男女ともに恋心は昔も今もあまり変わっていないようです。

名取制度について

古典音楽について

発表会について

流儀の違いについて

礼儀作法

名取制度について

お稽古風景

お稽古風景

名取とは花柳○○という芸名をお家元からいただくこと。お名前をいただくということは花柳の一門になるということ。それは家族になることと同じ。かたい絆で結ばれたあかしでもあり一生のものになります。面倒な束縛や義務はありませんが、ただ流儀の品格にかかわるようなことや決まり事は守らなければいけません。 流儀の品格や技術においてある程度の基準を守るために花柳流のお名取さんになるには試験があります。課題曲は長唄・汐汲(年配者は常磐津・山婆)常磐津・廓八景です。受験資格は習い始めて三年が経っていること。また師匠の信頼があり許可がおりていること。 ですので、最短でも三年はかかります。またお名取さんにならなくてはいけないことはありません。ご自分のペースで目標に向かって楽しんでいただけたらと思います。


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古典音楽について

日本舞踊ではお三味線ベースの邦楽に合わせて踊ります。
代表的なのは長唄、常磐津、清元、大和樂etc。
これらの違いはHiphop/ラテン/HOUSE/Jazzみたいな違いかと・・
最初は分からなくても慣れたら聞き分けられるようになります。
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【長唄】→三味線音楽の一流派。歌舞伎音楽として発展した。
特徴は劇場の地や伴奏として発展した為、浄瑠璃のように物語を語るのではなく、情緒を唄っていること。 しかし明治直前頃から謡曲その他に材をとり物語をつくり作曲したものもたくさん発表されている。
さらに同時期、歌舞伎から離れて独立して演奏される長唄も多く発表された。
【常磐津】→浄瑠璃の一流派。延享4年(1747)に初世常磐津文字太夫が一流派をたてた。特徴としては歌舞伎の出語りを第一義として発展し、時代物にすぐれ舞踊に適した曲調で作曲されている。
【清元】→浄瑠璃の一流派。江戸時代にできた浄瑠璃の中では最も新しい。特徴としては江戸浄瑠璃の中でも最も派手で粋で軽妙酒脱なところ。また時代の流行に敏感に反応していて、粋と洒落を中心とした作曲がされている。 (日本舞踊社・日本舞踊辞典より)
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現在、花柳流の名取り試験においては、長唄・汐汲&常磐津・廓八景が試験課題曲。長唄は初心者の方でもマがとり易いのですが、清元はチトやっかい(~~;)また、お名取さんとして当然知っていないといけないとされる演目で長唄・藤娘、手習子、供奴。常磐津・夕月、山姥。清元・子守、名寄せの寿。などは大切とされています。沢山ありますね〜(**) 

楽屋風景

楽屋風景

楽屋風景

楽屋風景

舞台風景

楽屋風景


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発表会について

踊りの会は大きな規模のものから簡単なものまであります。
費用もピンきりです。 ピンは口では言えません(**:)  キリは例えば自分の着物or浴衣での「テープの会」。 これが一番簡単な会で、トータル¥6万ぐらいです。
会場、鳴物、衣裳によってかわってくるのです。
鳴物さん、地方さんはいわゆる「日本のオーケストラ」 プロの演奏家さんたち何十人が自分だけのために演奏してくれるのだから、大変なことです!
一日の何分かの発表でかなりの出費と思うかもしれませんが、それだけの価値はあります。 経験はお金では買えません。
そして一年、二年がかりで勉強した成果を出すのですから、その過程も楽しめるということを考えると納得。
踊りの上達っぷり(特に自分自身の)は目に見えないぐらいの速度です。でも会に出ると確実に成長します。 しかし、「今以上」をめざさなければ、確実に下手になります。
会に出る事によって、また自分にお金をかけることによって、自分にプレッシャーをかけると必然的に上達します。
習う側の意欲を感じることで指導する側としてもプレッシャーもありますので力の入れ具合は当然増します。 小道具、衣裳もとてもお勉強になります。
でも、じゃんじゃん出れば良いというものではありません。 時間をかけて充分な稽古をつむ時間が必要です。 大切なのは出ることではなく、出るまでの過程だからです。

発表会写真

発表会写真

発表会写真

発表会写真


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流儀の違いについて

御流儀の違いについてよくきかれます。
日舞の御流儀は大小あわせて沢〜山あります。 それぞれ特徴があり、踊りの振り付けも若干異なりますが、基礎となる動きは共通しています。
たとえて言うと、大学のようなものだと考えると理解しやすいと思います。
創設者がそれぞれ違いますし、大きな流派だったり、有名で憧れの舞踊家さんがいる流派でお許しを得、お名前をいただくことは、いわばブランドのようなものだと思います。
試験内容も流派ごと全然違いますし、お試験がない流派もあります。 大学の試験内容や倍率の違いと同じです。 いろいろな流派をみることもオススメします。
一般に有名な流派として、西川流・坂東流・藤間流・若柳流、そして私どもの花柳流があります。 それ以外であっても日本舞踊協会に入っているお流儀は大きい流派と思います。
流儀が違っても一緒に踊る事もあります。基本は一緒ですので。その場合どちらかの流派の振り付けにあわせます。

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礼儀作法

礼儀作法は自分自身を美しく見せる為だけのものではありません。
相手に対する敬意や礼を表す意思表示でもあり、周りのひとを気持ちよくさせる為にも必要なことだとおもいます。相手に対して気遣うことができれば自然ときちんとした礼儀作法をすることができるはず。また、その気遣いが品格としてあらわれます。
なのですが、常識や感覚が相手と違うと・・・ 気持はあっても表現できなく残念な結果になってしまいますね。( T ^ T )
礼に始まり礼に終わる日本舞踊。
畳のお部屋での振る舞いや着物での立ち居振る舞いは洋服での現代生活では気にもとめないところに気を使う必要があります。
洋服を着ていても気をはらうことを身につけている方は綺麗にみえます。踊りもそうですが、体でやるものは頭で分かっていてもイザという時できないものです。
日本舞踊の動きは単に手足を動かして踊るのではなくストーリーや役柄があり普段の生活で行う様々な所作があるので、お稽古を通じて習慣づけ身に着けましょう。
また人の印象は初めて会った最初の三分間できまり、その第一印象はその後もずっと残るものだということをききました。
舞台や自己表現の機会によってプレッシャーや緊張にも怯まない精神力や日々の稽古で努力することや、一つのことを継続することによって自分自身にも自信がつきます。
長い年月をかけて培った自信は謙虚で奥ゆかしくも芯のある姿となって現れます。 美しい品格、優雅にみえる立ち居振る舞い、おくゆかしさは時間をかけてゆっくりと身に付くものだと思います。

浅草・雷門 着付け風景
盆踊り 盆踊り

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